北海道新聞で紹介されました
旭川高専は高専生が起業家精神を学ぶ国の「高等専門学校スタートアップ教育環境整備事業」に採択され、学生の育成に向けた取り組みを本格化させた。同事業では全国56校の高専から取り組みの提案が出され、旭川高専は高い評価を受けた5高専の一つに選ばれた。
同事業は、「ものづくり」を目指すエンジニアの卵の高専生が、自由な発想で「ことづくり」に挑戦し、起業家精神をはぐくむ。
旭川高専は「北海道共創ラーニング」と題したプログラムを全学生を対象に行い、専門知識を使って企業などと連携しながら自ら見つけた地域課題を解決する能力やスキルの育成に取り組む。年度末には、3Dプリンターやレーザーカッターなどを使いながら自由に試作を行う「起業家工房」を学内に開設する予定だ。
4日にはプログラムの一環で、3年生約160人が地域課題を発見し、解決する「創造演習1」を受講し、概要の説明を受けた。今後、この授業で起業家などの外部講師を招く予定だ。
同校の五十嵐敏文校長は「高専の専門知識に収まらず、さまざまな分野の技術者と協議しながら、今までと違った方向性を見いだしてほしい」と期待する。
記者発表会
記者発表会案内資料
報道関係各位
2023年10月吉日
学んだ知識・技術で地元に貢献
2021年3月旭川高専専攻科修了⇒現大学院生
旭川高専で初めて在学中に起業
スマート農業機器販売で起業した高専生
中島 優作 (なかじま ゆうさく)さん
旭川高専で初めて在学中に起業
旭川高専の本科(5年間)卒業後に進む応用化学専攻(2年間)の2年生。土を使わない「養液栽培」の手間を軽減する「スマート農業機器」を開発し、販売会社を昨秋設立した。
道内4高専によると、在籍中の起業は道内初。トマトジュース「オオカミの桃」が特産の上川管内鷹栖町で2021年、数台が稼働予定で、「トマトやキュウリなどの栽培に省力化に貢献できれば」と力を込める。
養液栽培では、養液の給水量の把握が重要。農家は必要な給水量を把握するために排水量をチェックするが、鷹栖町の農業施設を見学していた際、職員から「日に何度も確認していられない」という悩みを聞き、約2カ月で開発した。
この機器は、排水量を自動測定。栽培容器から出る排水が受け口に一定量たまると、「ししおどし」のように下に落ち、その回数を電気信号に変えて排水量を測る。結果は1時間おきにスマートフォンなどに届き、それを基に農家は養液の給水量を調整する。
旭川の農家に生まれ、休みなく働く両親を見て育った。高専の課外活動でロボット作りに熱中し、電子回路やプログラミングの技術を磨いた。18年には、仲間とともに出場した全国高等専門学校ロボットコンテスト全国大会で、ベスト8に入った。
今年3月に専攻を卒業後は、総合研究大学院大の高エネルギー加速器科学研究科(茨城県)に進学し、ロボット開発研究と会社経営を両立させる。「テクノロジーを生かして、北海道農業を支える人材になりたい」。22歳。
道内4高専によると、在籍中の起業は道内初。トマトジュース「オオカミの桃」が特産の上川管内鷹栖町で2021年、数台が稼働予定で、「トマトやキュウリなどの栽培に省力化に貢献できれば」と力を込める。
養液栽培では、養液の給水量の把握が重要。農家は必要な給水量を把握するために排水量をチェックするが、鷹栖町の農業施設を見学していた際、職員から「日に何度も確認していられない」という悩みを聞き、約2カ月で開発した。
この機器は、排水量を自動測定。栽培容器から出る排水が受け口に一定量たまると、「ししおどし」のように下に落ち、その回数を電気信号に変えて排水量を測る。結果は1時間おきにスマートフォンなどに届き、それを基に農家は養液の給水量を調整する。
旭川の農家に生まれ、休みなく働く両親を見て育った。高専の課外活動でロボット作りに熱中し、電子回路やプログラミングの技術を磨いた。18年には、仲間とともに出場した全国高等専門学校ロボットコンテスト全国大会で、ベスト8に入った。
今年3月に専攻を卒業後は、総合研究大学院大の高エネルギー加速器科学研究科(茨城県)に進学し、ロボット開発研究と会社経営を両立させる。「テクノロジーを生かして、北海道農業を支える人材になりたい」。22歳。
北海道新聞社の記事より
北海道新聞社の記事より